e-journal club Copy of 東京医大リウマチ膠原病内科


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Zhaoらは、液層クロマトグラフィーなどを用いて関節リウマチ患者血漿中のC1q結合性免疫複合体(C1q-IC)の成分分析を行い、C1q-IC中にシトルリン化フィブリノーゲンが含まれることを示した。このシトルリン化フィブリノーゲンを含むC1q-ICは補体活性化能も有していた。
Zhaoらの報告に基づき、van VenrooijらはThe rheumatoid arthritis (RA) cycleを提唱している。すなわち、RA関節においては外傷や感染など何らかの誘因による細胞死により、細胞内ペプチドがシトルリン化される。あるいは細胞外に漏出した遊離PADにより細胞外ペプチドがシトルリン化される可能性もある。いずれにせよ、SEを有する個体ではこれらのシトルリン化ペプチドの抗原提示が行われ、抗シトルリン化ペプチド抗体が産生される。その結果関節局所で形成された免疫複合体は補体レセプターやFcレセプターを介してマクロファージや滑膜細胞を活性化し、炎症性サイトカイン産生や免疫担当細胞のリクルートメントを促し、炎症の遷延化に関与する。

RA cycle 日本語.jpg

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