東京医科大学病院リウマチ・膠原病内科

大血管炎症候群

 大動脈およびその主要分岐血管に炎症を起こす疾患群で、炎症による発熱のほか、血流障害による症状が出現します。若年女性に多い高安動脈炎、高齢者にみられる巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)があります。当科では、画像診断(エコー、CT、FDG-PETなど)を活用し、必要に応じて動脈生検を行うことで、正確な診断を心がけています。
 大血管炎の治療としては初期の炎症を抑えるためにはステロイドを要しますが、免疫抑制剤、とくにIL-6を標的とした生物学的製剤(トシリズマブ)の併用により、ステロイドを安全に減量しつつ、再燃を抑制する治療を行っています。